検査で落ちる工事写真10選|あなたの現場は大丈夫?
- theholygrail666
- 7月25日
- 読了時間: 3分
~実際に指摘されたNG事例から学ぶ、合格する写真の条件~
◆ はじめに
「この写真では検査に通りません」
この一言で、提出済みの写真がすべて“撮り直し”になるケースは、公共工事の現場では決して珍しくありません。
工事写真は、工事内容を第三者に証明する公的な資料であるため、
「伝わらない写真」=「施工証明にならない」=「検査不合格」に直結します。
この記事では、実際の現場でよくある**“検査で落ちる工事写真”の典型例10パターンを紹介し、それぞれの改善ポイント**も併せて解説します。
❌ NG写真10選+改善ポイント
① 【スケールが写っていない】
問題点: 寸法が分からず、出来形を証明できない
改善策: 施工範囲の中心にスケールを水平に置き、必ず全体が写るように撮影
② 【看板が小さすぎて読めない】
問題点: 現場名・工種・日付などの情報が確認できず無効扱いに
改善策: 看板は文字サイズを大きく、白背景・太字で作成し、写真の1/4〜1/6程度の面積に
③ 【写真が暗すぎる/影が強すぎる】
問題点: 施工部位の確認ができない
改善策: 曇天時のフラッシュON、または明度補正ツールで調整。逆光なら撮影角度を変更
④ 【施工対象が画面外/ピンボケ】
問題点: 何を見せたいのか分からない
改善策: 撮影前に必ずプレビュー確認。ピント合わせは対象物に指でタップ(スマホの場合)
⑤ 【作業員の足や私物が写り込んでいる】
問題点: 公共性に欠け、不適切と判断されやすい
改善策: 撮影前に周囲を整える、または画像修整で自然に削除
⑥ 【斜めすぎる構図】
問題点: 水平垂直が判断できないため、施工精度の証明にならない
改善策: カメラのグリッド機能をONにし、垂直水平を画面内で合わせて撮影
⑦ 【日付が入っていない】
問題点: 施工時期が不明 → 証明力なし
改善策: 撮影看板に明記、またはExif情報に日付が正確に記録されていることを確認
⑧ 【類似写真が多すぎる】
問題点: 何を示しているのかが不明瞭になる
改善策: 写真台帳に「意図・目的・工程名」を明記。冗長な写真は削除
⑨ 【デジタル処理が不自然】
問題点: 加工・改ざんと疑われる可能性あり
改善策: 補正は「明度・トリミング・写り込み除去」のみにとどめ、原本を必ず保存
⑩ 【図面と整合性がない写真】
問題点: どの箇所か分からず、照合不可能
改善策: 図面上の施工位置と同じアングル、構図で撮影する(可能なら図面と並べて管理)
◆ まとめ:検査に通る写真は「意図が伝わる写真」
検査に通らない写真には、共通して「施工内容の証明になっていない」「第三者が理解できない」という問題があります。
その逆に、検査に通る写真とは──
必要な要素(看板・スケール・施工物)が明確に写っている
水平・明るさ・視認性が確保されている
図面・工程と整合が取れている
これらを意識して撮影・修整を行えば、現場の信頼性と検査の通過率は確実に上がります。
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