完成検査前にチェックすべき工事写真の5つのポイント
- theholygrail666
- 7月25日
- 読了時間: 3分
~“撮ってある”では不合格。“伝わる”写真に仕上げよ~
◆ はじめに
「ちゃんと撮ったつもりだったのに、検査でやり直しを命じられた」
そんな経験はありませんか?
工事写真は、“提出直前”の最終チェックが肝心です。
施工が完了していても、写真に不備があれば合格にならないのが公共工事の検査です。
本記事では、現場代理人歴13年の視点から、完成検査前に必ずチェックすべき5つの項目を厳選して解説します。
✅ チェック①:看板の記載内容・サイズ・位置は適正か?
☑ よくあるNG例:
工事名が略称や口語になっている(例:「A棟改修」→「令和6年度A団地第2工区改修工事」など正式名称が必要)
文字が小さすぎて読めない、看板がフレーム外にある
🔧 改善ポイント:
看板は白地に黒字で太く明記し、A4横以上のサイズ
撮影対象の下部 or 横にしっかり写し込む(写っていなければ不備扱い)
✅ チェック②:施工範囲とスケールが明確に写っているか?
☑ よくあるNG例:
スケールが斜め・半分だけ写っていて寸法が確認できない
対象物が近すぎて施工範囲が切れている
🔧 改善ポイント:
できれば30cm以上のスケールを、施工面に沿って水平に設置
「対象物の全体が、余白を持って写る構図」で撮影
複数工程の連続写真(施工前・中・後)を並べると効果的
✅ チェック③:明るさ・画質・解像度は十分か?
☑ よくあるNG例:
写真が暗すぎて、施工内容や文字が確認できない
スマホで撮ったが、解像度不足(荒れている)
🔧 改善ポイント:
屋外では晴天時を避け、曇天または影の少ない時間帯がベスト
画像サイズは最低2MB以上推奨(JPEGファイルで高画質設定)
明るさは後から補正可能だが、撮影時に気を配るのが理想
✅ チェック④:日付・撮影順が正しく記録されているか?
☑ よくあるNG例:
看板の日付とExifデータ(撮影日時)がズレている
施工工程と提出写真の順番がバラバラ
🔧 改善ポイント:
写真台帳の「撮影日順」「施工工程順」に並べる
デジカメ・スマホの日時設定は週1で必ず確認
Exif情報が失われる画像加工ソフトには注意(LINEやSNS経由の画像は特に)
✅ チェック⑤:写真台帳と図面の整合性があるか?
☑ よくあるNG例:
図面上ではA-102部屋だが、写真台帳には「A棟トイレ」としか書いていない
どの位置の写真なのか、図面で照合できない
🔧 改善ポイント:
図面に撮影位置・方向を書き込んだ資料を添付する
写真台帳に「図面番号・位置・工種・撮影方向」を必ず明記
複数の施工箇所が連続している場合は「位置番号(例:No.1〜No.5)」で統一
📝 検査官からの信頼を得る“写真チェック5項目シート”(無料配布中)
完成検査直前、バタバタとした現場でも冷静に確認できるよう、
上記の5項目をチェックリスト化した**「検査対応用 工事写真確認シート」**を配布しています。
ご希望の方はLINEまたはお問い合わせフォームより「チェックシート希望」とご連絡ください。
◆ まとめ:完成検査は“現場の通信簿”
工事写真は、施工技術だけでなく、「管理能力・報告能力」の証でもあります。
検査で評価される写真とは、「見る側の立場で整理された写真」です。
提出前のこのひと手間が、検査合格と信頼構築のカギになります。
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